2020年にはアメリカ大統領選挙が行われますね。
という方向けに、アメリカ大統領選挙が10倍楽しめる知識をまとめました。
①アメリカ大統領選挙の概要
②共和党と民主党の違い
③アメリカ大統領が日本に与える影響
と、段階的に解説していきます。
目次
アメリカ大統領選挙は4年に1度のお祭り騒ぎ
アメリカ大統領の権限は最強
アメリカ大統領の権限は非常に強く、以下のことを大統領1人の権限で実行できます。
①国の行政の最高責任者として、自分の裁量で法律を解釈し「このように法を執行しなさい」と大統領令という形で命令できる。
②外国と条約を結ぶ権限を持つ。また、軍の最高司令官でもある。
③拒否権を持つ。連邦議会という法律を作るところで可決された法案の成立を阻止できる。
・法律を操り、
・外国との外交や軍の権限でもトップであるがゆえに、最強。
ちなみに日本の総理大臣との違いは以下のようになっていて、議会(日本でいう国会)とは独立性があるのがアメリカ大統領といえます。
日本の総理大臣 | 内閣を組織して行政にあたる | 議会(国会)の議員 | 議会から不信任を受けることがある | 議会(衆議院)を解散できる |
アメリカ大統領 | 1人で行政の責任と権限を担う | 議会(連邦議会)の議員でない | 議会から不信任を受けることはない | 議会を解散することはできない |
アメリカ大統領選挙は4年に1度
アメリカ大統領の任期は1期4年です。基本的に途中で降板になることはありませんので大統領選挙は4年に1度行われます。
また、アメリカ大統領は2期8年まで在任できます。トランプ大統領は2021年1月に1期目を満了するため、現在は2期目をかけた選挙が行われているという事です。
ちなみに3期目は禁止されています。
アメリカ大統領は民主党と共和党の一騎打ちで選ばれる
アメリカでは民主党と共和党による二大政党制が確立していて、大統領はいずれかの党から選出されます。
11月の本選挙では、民主党の代表者と共和党の代表者の一騎打ちとなります。
ちなみに二大政党以外の党から立候補することも可能ですが、そこから大統領になれる可能性はほぼありません。それだけ民主党と共和党の力が強いという事です。
民主党は個人を重視、共和党は国家を重視
2020年のアメリカ大統領選挙では、民主党代表がバイデン氏。共和党代表がトランプ現大統領です。
バイデン氏
トランプ現大統領
民主党と共和党は、考え方に違いがあり、そこがわかると非常に面白いです。
以下は、民主党と共和党の考え方をイメージ図にしたものです。
縦軸が経済。横軸が文化に対する考え方を表したものです。
【民主党の考え方】
「様々な人が自由に共存できるように、社会を改革する」という立場で、
・個人の自由を尊重します。(例えば同性婚や人工妊娠中絶は容認的な考え方)
・経済については、格差が広がらないようにお金持ちから税金を集め(増税)、貧しい人に再分配するという考え方です。
増税をすると国全体の景気は悪くなりますが、お金持ちと貧しい人の格差は是正されていきます。
【共和党の考え方】
民主党とは逆に、
・社会を守っているためには、個人の自由や少数派の権利拡大を認めすぎてはいけないと考え(同性婚や人工妊娠中絶は否定的)、
・経済については、市民は国家に頼らない代わりに干渉も受けない(減税し社会福祉も軽めに)という考え方です
減税をすると国全体の景気は良くなりますが、社会福祉などに使うお金も減るため、お金持ちと貧しい人の格差は広がっていきます。
アメリカ大統領選挙の日本への影響
2020年の大統領選挙はトランプ再選がほぼ確実という見方が強かったのですが、新型コロナウイルスの流行によりバイデン氏が優勢という見方も出てきました。
新型コロナウイルスはトランプ大統領に不利か?
新型コロナウイルスにより医療保険制度の必要性を訴える声が高まり、民主党に有利なことと、
(アメリカは国民皆保険ではないので、日本のように医療機関を受診した際の負担が3割という事がありません。例えば、救急車を呼んだだけでもかなりのお金を取られます)
トランプ大統領が新型コロナウイルスへの対応でアメリカ経済を一時的に停止させてことで、政府の市場干渉を嫌う人たちからも反発が出ています。
また、2020年10月2日にはトランプ大統領自身が新型コロナウイルスに感染しました。11月の本選挙前という事もあり、かなり痛手だと思います。
大統領選挙どうなる?https://t.co/LeQXnEe5se
— ミドむら@FP目指す新米パパ (@Sounaka4) October 2, 2020
トランプ大統領が再選した場合
トランプ大統領は共和党ですので、再選した場合はまた減税が行われ、景気が良くなると言われています。ただし、福祉の面ではあまり充実しないためアメリカ国内の格差がさらに広がると思います。
日本は現在、菅政権ですが、菅総理自身が発言しているように前安倍政権の方針を継承しています。
安倍政権は「アベノミクス」にみられるように減税して景気をよくする方針だったので、アメリカの政党で例えると共和党に近い考え方でした。
その為、トランプ大統領とも考え方が近く、関係性も良好だったといえます。
トランプ政権が続けば、日本に対して有利に働く可能性があると思います。
バイデン氏が大統領になった場合
バイデン氏は民主党ですので、税金が社会福祉に回され、貧困層や少数派にやさしい政策がとられるでしょう。
ただし、増税によって不況になり、世界に波及する可能性があります。そうなると日本でも米国株投資をしている人は資産の減少があり得ます。
また、日本の政権はトランプ氏寄りだったため、トランプ以上に厳しい要求を日本にしてくる可能性があります。
アメリカ大統領選挙は見逃せない!
アメリカ大統領選挙は、4年に1度のお祭り的な大イベントです。
日本の政治や経済にも大きく影響するため、私たちの生活にも影響しますので、他の国のことだからと無関心でいることは勿体ないと思います。
現職の大統領は2期目の選挙においては基本的に絶対的有利といわれていますが、新型コロナウイルスによって結末が誰にも予想できないものとなりつつあります。
2020年11月3日の本選挙、どうなるか見逃せません!