コロナワクチンが開発されたという報道を受けて、米国株も日本株も爆上がりしましたね。
米国のダウ平均は、史上最高値の2万9,950ドルと3万ドル近くまで、暴騰!
日経平均は、29年ぶりの高値である2万6014円まで暴騰!
株価が上がっていると、

と、焦ったり気持ちが大きくなりがちです。
こんな時こそ、冷静に見ておくべき3つの指標について確認していきましょう。
今回の記事の内容
1.株の暴落、暴騰時に冷静でいられなくなる状況
2.株の暴落、暴騰時に知っておきたい3つの指標
投資の神様といわれるウォーレン・バフェットも以下のように言っています。
株式市場は見逃し三振がない。すべての球をスイングする必要はない。良い球を待つことができる。
ウォーレン・バフェット
自分にとってのスイングのタイミングを図れるようになりましょう。
目次
株の暴落、暴騰時は冷静でいられなくなる
株の暴落時の恐怖感、エグい
最近で言うと2020年3月に世界で発生したコロナショックがあります。
要因
・海外ではロックダウン(ほとんどの経済活動の停止)
・日本国内でも自粛ムード(その後、4月に緊急事態宣言)
そのような状況からダウ平均、日経平均はもちろん世界中の株価が大暴落しました。
ダウ平均株価は前月から一気に1万ドル近く値下がり
日経平均株価も前月から8千円近く値下がり
私も当時、暴落前は含み益が10万円以上あったのですが、1ヶ月もしないうちに10分の1くらいになりました。

株の暴騰時は、企業の業績と連動しているか微妙な場合がある
2020年11月にコロナワクチンの報道がされると、ダウ平均は最高値を更新、日経平均も29年ぶりの高値となりました。
ダウ平均は11月に2万9,950ドルの最高値を更新!
日経平均はバブル以降、29年ぶりの高値!
ただし、実体経済が回復したわけではなく、ワクチン開発の期待感からの株高といえそうです。
例えば、初の国産旅客機となるはずであったスペースジェットは開発を凍結、ANAやJALの社員はコールセンターに出向、などの見られるように世界の交通の動脈ともいえる航空業界は依然深刻な状況です。

株の暴落、暴騰時に 知っておきたい3つの指標
今回の話の前提として、株式投資は資産形成の上で非常に重要です。
例えば、1万円の積立投資を5%利回りで30年間継続すると、832万2,586円の資産となります。
投資元本360万円に対し、得られる運用益は472万2,586円です。
参考
楽天証券 積立簡単シミュレーションより
ただし、コロナショックやコロナワクチンの報道の時のように株価が極端に動いているときに焦って取引すべきでないと考えます。
注意ポイント
暴落しているときの取引…「落ちているナイフはつかむな」という格言にあるように、更に市場の状況が悪化するかもしれないのに何も考えず手を出すべきではありません
暴騰しているときの取引…暴騰したという事は逆に簡単な理由で暴落する可能性もあります。浮かれてしまうと最も株高の時に取引をする羽目になるかもしれません
それではどういう見方をすればいいか、冷静に状況を確認するのに役立つ3つの指標をご紹介します。
VIX、VIで株式市場の混乱度合いをチェック
VIX、VIは「恐怖指数」と言われていて、株価の変動幅を表す指標です。
株の暴落時というのは、一旦暴落した後、急に何の理由もなく株価が大きく上昇することがあります。(株価が下がったのを良しとして買いの取引をする人たちが一定数いる)
そうすると毎日のように株価が乱高下して安定しなくなる。そのような状況を指標としてあらわすため恐怖指数といわれます。
参考
VIX…S&P500に連動(S&P500とはアメリカのダウ平均のような指標です。ただしダウ平均よりも幅広い企業の株価を網羅しています)
VI…日経平均に連動
VIXの数値は、高くなればなるほど市場が混乱していることを表します。
ポイント
VIX平常時…10~20
注意ポイント
VIX異常時
2008年10月リーマンショック…89.53
2020年3月コロナショック…85.47
リーマンショックやコロナショック時はまさに異常事態。ここまで上がるのは稀ですが30を超えたら要注意な状態です。
PERで株の割高、割安をチェック
個別株を見るときは、「PER」という指標で株が割高か割安かの目安をチェックできます。
PERの数値が15倍未満であれば比較的割安な状態です。
下記の記事でも詳しく説明しています。
ポイント
PERの数値…15倍未満なら割安
RSIで株が買われすぎか、売られすぎかチェック
RSIは、その株が現在買われすぎか、売られすぎか判断する指標で個別株を見るときに役立ちます。
数値は0~100で表され、70%以上で買われすぎ、30%以下で売られすぎ、50%くらいが落ち着いた状態と見れます。
ポイント
RSIの数値
70%以上…その株は現在買われすぎ(割高になる傾向)
50%程度…売買が落ち着いている
30%以下…その株は現在売られすぎ(割安になる傾向)
まとめ:冷静に状況を整理しよう
報道というのは過激になりがちです。悪いニュースほど大きく取り上げられ私たちの不安をあおります。
過去最悪の~とか言われると、ついつい気になってしまいますよね。
人間には"恐怖本能"というものがあり、ものごとを悪く考えてしまうことが本能的に染みついていると名著ファクトフルネスでも説明されています。
例えば、地球の人口は今後も際限なく増え続け、食料や土地は枯渇して滅亡してしまう。
なんて何かの物語でも出てきそうですが、実際は130億人程度で人口の増加はとまると国連のホームページでも紹介されています。
1950年以降は一直線上に地球人口は増加していますが、2100年頃からは人口の数は横ばいになるのです。
参考
グラフデータ:国連ホームページより
株価も一時的に暴落したり、暴騰することはありますが、それがずっと続くことは歴史上で一度もありません。
暴落は永遠に続かない
2020年3月の株価
2020年3月から11月までの株価
暴騰も永遠に続かない
11月16日の株価
11月16日以降の株価
今回紹介した3つの指標で冷静に状況を整理し、後から後悔することのないようにしていきたいですね。
ポイント
VTI・VI…30以上は市場が混乱している
PER…15倍以上は割高かもしれない
RSI…70%以上は買われすぎな状況かもしれない
最後に:市況の動きに振り回されたくない人はインデックス投資がおすすめ
それでも「やっぱり難しそう、無理かな。。」と思った人は、
経済指標(S&P500、日経平均、全世界株式)に連動したインデックス投資がおすすめです。
暴落時、暴騰時も気にすることなく毎月コツコツ投資することでリスクを分散させることができます。(これをドルコスト平均法といいます)
投資の非課税制度である"つみたてNISA"の申し込みは右肩上がりで2020年6月には244万口座を突破しました。
2020年3月から11%も増えています。
銀行預金の超低金利、退職金の減少などいわれる中で一番伸びている資産形成方法の一つです。
利用する場合は、SBI証券、楽天証券などのネット証券が手数料が安くおすすめです。
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注意ポイント
証券会社の窓口で申し込むと、手数料のかかる割高な商品を案内されがちですのでお勧めしません。
それでは!